楠木氏ゆかり・山形県鶴岡市「玉川寺」と国史跡の名庭園

楠木氏ゆかり・山形県鶴岡市「玉川寺」と国史跡の名庭園

出羽三山のふもとにある玉川寺は、凡そ七百有余年前の鎌倉時代(1251年)に曹洞宗の開祖道元禅師の高弟だった了然法明禅師によって開山されたと伝えられています。了然法明禅師は朝鮮高麗の生まれで、中国の径山寺で修行し、日本に渡来し羽黒山に参詣しての帰途、観音堂を拡めて禅刹の基礎を築いた。その後、室町期に至る約二百年間の歴史は審かではないが、享徳二年(1453年)、楠木正成の孫・楠木正勝(傑堂能勝禅師)が開いた新潟県の村上市の耕雲寺の三代目住職・南英謙宗禅師が、庄内の領主・藤原氏の懇請により玉川寺を再興し、現在に至っている古刹。御本尊はに霊験あらたかな聖観世音菩薩を祀り、近郷に多くの末寺をもつ曹洞宗寺院では日本でも古い旧蹟である。荘内平和観音三十三霊第十七番礼所にもなっている。玉川寺庭園がまた見事で、1450年代に作庭され、1650年代の改修を経て、室町の遺風を今に伝えられている。自然の山から流れ落ちる滝を配し、大きな池を中心とした池泉廻遊式蓬莱庭園は石組も鋭く、地方稀に見る名園。1987年に国の文化財名勝に指定され現在に至る。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm43114684