雲つた秋 / 中原中也 / sunoAI

雲つた秋 / 中原中也 / sunoAI

中原中也の詩に、sunoAIの曲です。絵はwombo.dreamです。引用:青空文庫 https://www.aozora.gr.jp/cards/000026/files/51310_50059.html 猫が鳴いてゐた、みんなが寝静まると、隣りの空地で、そこの暗がりで、まことに緊密でゆつたりと細い声で、ゆつたりと細い声で闇の中で鳴いてゐた。あのやうにゆつたりと今宵一夜を鳴いて明さうといふのであればさぞや緊密な心を抱いて猫は生存してゐるのであらう……あのやうに悲しげに憧れに充ちて今宵ああして鳴いてゐるのであればなんだか私の生きてゐるといふこともまんざら無意味ではなささうに思へる……猫は空地の雑草の蔭で、多分は石ころを足に感じその冷たさを足に感じ、霧の降る夜を鳴いてゐた――

http://www.nicovideo.jp/watch/sm43273207