木々は燃ゆ 私は老う【小春六花】

木々は燃ゆ 私は老う【小春六花】

私の美神は、弱く、とても強い人でした。多くの人間が彼女を愛するように、私もまた彼女を愛していましたし、その多くの人間がもっていないたぐいの愛も、私は彼女に抱いていると強く信じていました。季節の変わり、庭先の石が湿った雲に打たれても、その身を黒くするのみ。内を濡らすことはなく、肌に伝わせるだけ。彼女の強さとは、つまりこのようなたぐいのものなのです。東雲にかさねた憶いは早や積み立てつ貴方香る夕月夜 砂漠の空港へ翠巒の滴りををへみ 粧う時分に思いは颪 鈴虫のかしましにゆるる貴方花弁をもたげる曼珠沙華恋し帷子 木々は燃ゆ 私は老う寂しかな蒼翠 桜唇の喜々よ吹かれ揺る 青が悲し 季は移り 初嵐泡沫はシャボン生きたり死んだり頬赤らまし唾吐き名残惜しくもきっと散りぬるを何時かの浅き夢every night ちゃちな groan妄念恍惚cruiseお題目三唱fool 昏昏every day 瞑想で安住したいやまんだらパーラミターも波夜波夜黙照禅で末法艶美虚空から ご来光に礼拝ねても見ゆ ねでも触いた夢か貴方はうつつ空蝉侘し梅の老木 名残惜し一朶涕涕涙こんなやましいこんなくるしいうつくし此岸にたゆたう迦陵天華鳴鳥ほど脆く悲しい『貴方』と御身体は大切に貴方のまま曇天をどこまでも羽ばたいていて泡沫はシャボン生きたり死んだり頬赤らまし唾吐き酔いも醒めず夢見し生きながら冬の無常を知る貴方だけを憶い

http://www.nicovideo.jp/watch/sm43438207