バイクで事故死した同級生の幽霊

バイクで事故死した同級生の幽霊

ある日、古い坂道で事故があって。同級生のハルキが亡くなっちまったんだ。ハルキはバイクで走ってて、カーブを曲がりきれずに柵に激突して…まぁ、あの世行きってわけ。それからしばらくして、周辺で夜中にバイクの音が聞こえるって噂が広まったんだよ。誰も乗ってないバイクが坂を上ってるって話で、スゲェ怖い噂だったけど、俺は信じてなかったな。ある晩、友達とウソつけーって話してて、ここぞとばかりにその坂道を確かめに行こうぜ、ってなったんだけどさ。そんで、裏の坂に行ってみれば、暗がりの中をバイクの音が近づいてくるんだよ。でも、ライトとか一切なしでさ。「オイオイ、マジでか?」と思ってたら、音はガチで目の前まで来て、ピタッと止まったんだ。そこにはバイクなんか無え。ただの静寂だけ。 ビビりながらも、「ま、まぁいいや」と思って家に戻ろうとしたときだった。携帯がブルブルと震えたんだ。見たらハルキからのメッセージ。「今、お前の背後にいるよ」って。ガチで振り返ったら、俺んちの窓が開いてて、カーテンの隙間から、ハルキがいつものニヤケ面で俺を見ているんだよ。窓が開いたのは俺が出た後で、確実に閉めたはずなんだ。家に戻って、無理やり前を向いてますます寝ようとした夜。バイクの音がまた始まって、今度は家のドアをコンコンってノックしてんだよ…。まさか思いっきりドアを叩かれて、びっくりでドアを開けたんだけど、そこには誰もいねぇ。でもね、玄関のドアの下に1つのヘルメットが置いてあったんだ。ご丁寧にもそれ、ハルキの愛用してたヤツなんだよね。しかも、擦り傷だらけでさ、完全に事故のときのものだってわかる。震えが止まらねぇて、ヘルメットを外に出して、友達に全部話すことにした。でも友達の顔が真っ青になって、「お前、それ聞いたのか?」って。聞けば、ハルキには兄貴がいて、同じくバイク事故で亡くなってたんだって。二人とも今、その坂道のあたりで彷徨ってるって話だった。その夜から、坂道に近づくどころか、ハルキが見せたニヤケ面を見る度にゾッとするようになっちまった。そんだけじゃなくてさ、兄貴の話を聞いた後から、時々二つのバイクの音が聞こえてくるんだよ。そして、ある夜、また携帯が震えたんだ。ハルキからじゃなかった、今度は知らない番号。メッセージを開いたら、ただ一言「今度はお前の番だ」って。もう怖くてたまんなくて、それっきり夜中に一人で外に出るのやめた。 #ホラー#恐怖#怖い話#幽霊

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