空を歩く - 佐野カノ

空を歩く - 佐野カノ

今日も負けました。空は綺麗です。「空を歩く」逆さまビルを仰いだ足下には青い空どこまでも澄んでいてどこまでも広くってそんな空にふたつビー玉燻んだ色で世界を見る退屈だなって何も無いなんてそんな日々ばっか映してた人間なんてさ本当は軽いもの重いものを解いたら案外ほらすぐにどこまでだってさ飛んでゆけるんだよ21gが降る見えぬ雨の中でボクは歩いていく今更になって気付いた足跡に積もった後悔思い出の分間違ってきたって思ってしまって下を向くそのまま歩いた広い空音の無い雨に打たれて忘れられては空白に落つその青に溶けていくように人間なんてさ皆んな皆んな弱いものただ唯つ、自分を愛せずに喘いでる苦い苦い世界を嫌い嫌いで溶いてるその痛みにとうに慣れたなんて言うけど燻んだ両目は全部覚えてるって泣いてるんだよきっと呪いのような後悔を残してすっと死んでしまうからこの目が閉じてしまう時にせめて一つは愛せていたと云って笑って逝けるように広過ぎる空に飽きないようにもう戻れはしないよシャンデリアみたいに揺らるあの街にボクが居たんだと笑えるように小さな灯りを燃やした今日は摂氏零度曇ることのない空をボクは歩いていく

http://www.nicovideo.jp/watch/sm43660287