科学を前にしてデマは自滅せざるをえない

科学を前にしてデマは自滅せざるをえない

中央広播電視総台(チャイナ・メディア・グループ/CMG)は4日の時評で、世界が新型コロナウイルスのパンデミックと患者の増加に直面する中で、一部の米国高官は科学を無視し、中国に責任を転嫁するために新型コロナウイルス感染症の発生源に関する陰謀説を流布していると論じた。 【CMG時評】の概要は以下の通り。 米国のポンペオ国務長官は3日、メディアの取材に対して「(ウイルスの)起源が武漢の研究所であるという多数の証拠がある」と述べた。米国ではトランプ大統領も最近になり、ホワイトハウスでの記者会見で「新型コロナウイルスの起源が中国の研究所であるという証拠がある」と述べている。  一方で、米国国家情報長官室はトランプ大統領が「証拠があった」と発言した同じ日の数時間前に、ウイルスについて「人工的なものではなく、遺伝子操作されたものでもない」と表明していた。 ウイルスは研究所で作られたとするいわゆる「陰謀論」は当初から、国際的な科学界や公衆衛生の関係者により否定されている。世界保健機関(WHO)健康危機管理プログラム責任者のマイケル・ライアン氏は、多くの科学者が新型コロナウイルスの遺伝子配列を研究し、ウイルスが自然界に由来すると確信すると発言した。フランスのパスツールによる最近の研究も、同国国内で広まった新型コロナウイルス肺炎は中国からもたらされたのではなく、由来が不明なウイルスの株であることを明示している。最近では、日本の著名な免疫学者である本庶佑氏が、「新型コロナウイルスは人工的に作られた」といったデマを自らの名を使って流されたことを受け、京都大学の公式サイトに厳しく非難する文章を掲載した。本庶氏は「このように当該疾患の起源に関して根も葉もない主張がまかり通ることは、極めて危険で破滅的」と強調した。 北京時間5月4日午前5時(日本時間同日午前6時)までに、感染症は6万6000人以上の米国人の命を奪い去った。米国社会は深刻な痛手を受け、政府の感染症対策が不十分であることに対するいら立ちが、ますます強まっている。米国の政治家が引き起こした茶番劇の背後には、政治上の目的がある。米国のネットメディアであるバズフィードは最近になり、米国の右翼と反中国勢力が、責任を転嫁する政治目的により「新型コロナウイルスの起源は武漢の研究所」との陰謀説をでっち上げていった過程を詳細に暴露する記事を発表した。同記事によると、そのようなやり方は「トランプ大統領と、その熱狂的な支持者の政治的利益に合致した」という。 米国の政治家は施策の誤りにより自国の感染症に対する防御を大壊滅させたばかりか、デマという「政治のウイルス」を作り出すことによって全世界の協力を破壊している。彼らの所業は今まさに、「醜い一頁」として歴史書に書き込まれつつある。

http://www.nicovideo.jp/watch/so36807964