第26回「白玉蘭奨」授賞式 ネットドラマが大活躍

第26回「白玉蘭奨」授賞式 ネットドラマが大活躍

今年の上海テレビフェスティバル(上海電視節)の閉幕を飾る第26回「白玉蘭奨」の授賞式が7日夜、上海で行われ、芸能界の顔ぶれが集まった。  国家広播電視総局が主催する上海テレビフェスティバルの「白玉蘭奨」は1986年にスタート。中国の「エミー賞」として知られる中国3大テレビアワードの1つであり、過去1年間のテレビドラマ・番組を対象に評価し、授賞作が決定する。  今年は史上初めて、「テンセント」や「愛奇芸(iQiyi)」などインターネット企業や動画配信プラットフォームによって作成されたテレビドラマや番組が、各部門の賞を受賞した。各賞に選ばれた以下の3つの人気作品は、いずれもネットドラマだった。  最優秀作品賞に選ばれたのは人気のネットドラマ「破冰行動」だ。中国大陸で起きた実在の麻薬犯罪捜査事件に発想を得たもので、最優秀シナリオ賞にも選ばれた。  神秘的な過去を持つ少年が、家族や世間といった様々な試練を乗り越えていく架空歴史時代劇の「慶余年」は、最優秀監督賞と最優秀助演女優賞を受賞した。  今回3部門(最優秀美術賞、最優秀撮影賞、国際伝播賞)を総なめにしたのは、時代劇サスペンスの「長安二十四時」。唐の都・長安を舞台に、爆破テロを阻止するために24時間のタイムリミットに挑む人々の姿をスリリングに描いた作品は、当時の風俗を忠実に再現していることでも話題になり、国際社会でも高く評価された。  <「白玉蘭奨」審査委員会 鄭暁龍主席>  「『白玉蘭奨』はネットやテレビを評価する賞ではなく、ドラマと番組を評価するために設けられた賞だ。ネットで放送されているのもドラマだし、テレビで放送されているのもドラマだ。当然両方とも歓迎すべきだ」  インターネット上のドラマや番組はこれまで、従来のテレビネットワークや制作会社と比較して予算が少なく、質も悪いとされてきた。最近では、インターネット大手や動画配信プラットフォームが独自のドラマや番組の制作を開始するなど、質も大幅に改善され作品も人気を得ている。今年、最優秀ドラマ作品にノミネートされた10本のうち、実に4本がネットプラットフォーム制作による作品だった。  <「白玉蘭奨」審査委員会 沈厳審査員>  「映画館で映画を見るか、テレビでテレビドラマを見るか、2つの選択しかない時代は終わった。今ではネットで両方とも鑑賞できる。特に今年は新型コロナの影響で、家で映画上映を実現するといった議論も盛んになった」  将来の展望について専門家は、より高い予算で創造的なアイデアとトップクラスの人材を引き付けるにつれ、インターネットと動画配信プラットフォームは業界に大きな利益をもたらし続けることが期待されるとした。  今年の上海電視節は、2日に閉幕した第23回上海国際映画祭と共に、映画とテレビ市場のオンライン進出が目覚ましかった。  5日まで6日間開催された第23回上海国際映画祭のオンライン市場では、国内外92カ国と地域から計727の映画とテレビ出展者から提供された1627本の作品とプロジェクトが取り上げられた。  オンライン市場には、映画のオンライン上映やテレビ番組のオンライン放送に加えて、会議やプロモーション、著作権や保険コンサルティングなどの様々なオンラインサービスも含まれ、閲覧数が約24万回に達した。

http://www.nicovideo.jp/watch/so37320818