【角川武蔵野ミュージアム】《大蜘蛛伝説》:米谷健+ジュリア展・作品解説/ Ken + Julia Yonetani from Kadokawa Culture Museum

【角川武蔵野ミュージアム】《大蜘蛛伝説》:米谷健+ジュリア展・作品解説/ Ken + Julia Yonetani from Kadokawa Culture Museum

角川武蔵野ミュージアム4階の展示室、エディット アンド アートギャラリーにて、2020年11月6日(金)~2021年3月7日(日)開催の「米谷健+ジュリア展 だから私は救われたい」にて出品された作品のアーティストご本人たちによる作品解説です。美とユーモアと毒を併せ持つ彼らの作品は 現代アートの重要な要素である社会性をテーマにしています。それぞれの作品に込められた思いを、アーティストの言葉でお聞きください。《大蜘蛛伝説》2018年 ウランガラス、アルミワイヤー、ブラックライト1950年代に天然ウランの採掘が行われた岡山県の人形峠には、古くから峠越えの旅人を喰らう巨大な蜘蛛がいて、藁人形を囮に使って退治したことから、そこを「人形峠」と呼ぶようになったという。本作と対の作品に、巨 大蟻をモチーフにした立体作品《生きものの記録》( 2012年)があるが、そ れはオーストラリア北部のウラン鉱山付近で、先住民族アボリジニによって 語り継がれる『緑蟻ドリーミング「その大地を掘り起こせば、巨大緑蟻が現 れ、世界を踏み潰すだろう」』という伝承をもとに制作した。「巨大蟻」と「巨 大蜘蛛」という極めて類似性の高い伝承が、いずれもオーストラリアと日本 のウラン鉱床付近に存在するという事実は興味深い。数万年の歴史を誇る アボリジニには、祖先、神々、ドリーミング(伝承)などが運ばれてきたとさ れる「ソングライン(歌の道のり)」という歴史認識があるが、一説によると、そのルーツは、海を越え日本の方角から来たと信じられているという。巨大 な蟻や蜘蛛が人を襲い、世界を破壊するという伝承は、危険性を孕んだ「ウラン」 に近づく者への警告か、あるいは先住民族の予言であったのだろうか。角川武蔵野ミュージアム https://kadcul.com/# 角川武蔵野ミュージアム #米谷健+ジュリア #ところざわサクラタウン

http://www.nicovideo.jp/watch/so38120001