5.「天山南北」故郷を離れて起業 新疆の味を伝える若夫婦の挑戦

5.「天山南北」故郷を離れて起業 新疆の味を伝える若夫婦の挑戦

Storyline 中国北西部に位置する新疆ウイグル自治区では、活躍の場を他の地域に広げる人々が増えてきた。さらなるやりがいを求めて故郷を離れ、南西部の大都市・四川省成都へと4,000キロの旅に出る決断をした若い夫婦がいる。 これは、16日に公開された中国国際テレビ(CGTN)による新たなドキュメンタリー「天山南北~新疆での生活」で綴られた数々の物語のひとつだ。80分間の映像作品は、新疆に暮らす24人が活気に満ちた社会経済的変化をどう享受しているのかにフォーカスし、地域内外の固定観念を打ち破って誤解を解くことも目的としている。 Yusup Emet Kerim氏と妻Guilmber Arkin氏は、新疆ウイグル自治区の南西部にあるイェンギサール県出身だ。中国では縁起がいいとされる数字「8」が並ぶ「2018年8月8日」に結婚した。そして、「天府之国(物産の豊かな土地 )」と呼ばれる中国西部で最も人口の多い都市のひとつ、成都で人生のチャンスを掴もうと決めた。2人は自分自身を高めて業績を上げることと共に、社会にも貢献できることを重視して踏ん張ってみようと決心したという。 大学院に進学し博士号をも取得した妻は、家事や育児にだけ身を投じるのではなく、仕事することで自分の価値を実現しようと思っている。2人は話し合いを重ね、出産を見合わせて起業に力を注ぐことにした。夫婦は今、電子科学技術大学の付近で新疆料理店を切り盛りしている。 <夫 Yusup Emet Kerim氏> 「お金を稼ぐことが第一の目的ではない。学生たちに新疆料理を味わってもらい広めるような場所を作りたい。起業するのに学位は関係ない。人は社会のためになる意味のあることをしなければならない」 勤勉さの価値を確信し、勤勉こそ人生で最もやりがいのあることだと考えている夫は「自分が成功者だとは思わない。頑張ってはじめて幸福になれる。良い人生を送るためには敢えて辛抱強く一生懸命働かなければならない」と述べ、故郷の生活に満足しきっている若い世代に外の世界へ踏み出して可能性に挑戦するよう呼びかけた。 <夫 Yusup Emet Kerim氏> 「故郷では多くの若者は一生懸命に働こうとは思わず、むしろ収入が少なくても故郷にいるほうが安心だと思っている。やっぱり若者は外の世界を見るべきだと思う。大都市に来て異なる生活を体験することは彼らのためになる」 夫婦にとって、成都はもはや故郷のような存在となっている。 <夫 Yusup Emet Kerim氏> 「成都での生活にもう慣れた。ここは包容力のある街だ。出身地を問わず同等に扱ってくれる。成都では決して自分がよそ者だとは感じない。これから妻の就職をサポートし、そして職場に近いところでマンションを買う。勤勉さをもって一生懸命働けば、成し遂げられるものだ」 共に目標に向かって努力し、就職が決まって生活が落ち着いたら子供を持ちたい、と妻は言った。

http://www.nicovideo.jp/watch/so38617532