１２星座を優美な女性に 「黄道十二宮」マルチ・アーティストの先駆者ミュシャの代表作
- 2023/05/02 12:26:01 投稿
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福岡市美術館で、１９世紀末のヨーロッパで一世を風靡した画家、アルフォンス・ミュシャの展覧会が開かれています。最もよく知られる作品の１つで、日本にも大きな影響を与えた「黄道十二宮」を紹介します。↓◆装飾が散りばめられた神秘的なデザイン細かい装飾を散りばめた中に、横を向いた優美な女性を描いた「黄道十二宮」。顔を囲むように西洋占星術の１２星座が描かれ、元々はカレンダーのデザインとして制作されました。美術史家 小柳由紀子さん「ミュシャの作品の中には不思議なもの、神秘的なものが込められていて、フリーメイソンだったということから、フリーメイソン的な図柄の月桂樹。乙女座は、エジプト風に描かれています」◆「黄道十二宮」の人気の秘密とは神秘主義に関心を持ち、それをうかがわせるモチーフを作品にも忍ばせたミュシャ。カレンダーにとどまらず、ポスターや商品パッケージなど様々なものに流用されたこの作品の人気の秘密は、どこにあるのでしょうか。美術史家 小柳由紀子さん「非常に装飾的である一方で、顔の描き方には陰影をつけて写実的な面も。ただ、それと装飾を合わせるとチグハグになるので、髪の描き方では毛先を装飾的に変えたり、全体として見てまとまりがあるように。見て非常に美しい」◆後世の日本にも大きな影響を与えたのちに日本の少女漫画や、近代のグラフィックデザインにも大きな影響を与えたと言われる「黄道十二宮」。国境を越え、長きにわたって多くの人の心をつかんでいます。◆福岡市美術館で開かれている「ミュシャ展」「ミュシャ展 マルチ・アーティストの先駆者」は６月４日まで福岡市美術館で開かれています（月曜休館）。会場内の全作品を撮影できます（フラッシュ・動画は不可）。