「ビザンティン風の頭部」女性2人の横顔を向かいあうように配置~ミュシャ展 福岡市美術館

「ビザンティン風の頭部」女性2人の横顔を向かいあうように配置~ミュシャ展 福岡市美術館

福岡市美術館で、19世紀末のヨーロッパで一世を風靡した画家、アルフォンス・ミュシャの展覧会が開かれています。異国風の魅力が当時注目を浴びた「ビザンティン風の頭部」を紹介します。◆女性2人の横顔を向かいあうように配置美しい髪を持った2人の女性の横顔が、向かいあうように配置された「ビザンティン風の頭部」。1人は褐色の髪で、まぶたを上げ、もう1人はブロンドの髪で、目を伏せています。ビザンティン様式は、分裂したローマ帝国の東部を支配したビザンティン帝国で発展した美術のスタイルで、モザイク画や、金銀細工の宝飾品に象徴されます。◆東洋的な伝統美術に加えた独創性東ヨーロッパのチェコに生まれ、幼い頃からビザンティン美術に親しんできたミュシャ。そのことが最も表れているのが髪飾りです。美術史家 小柳由紀子さん「西ヨーロッパの人にすれば、非常に異国風というかエキゾチックな魅力的な装飾で、ビザンティン風の頭部という感じで受け取られています。宝石やジュエリーのデザインをミュシャは手がけていて、彼の独創性というか彼のオリジナリティというのが分かる。そのまま伝統のものを使ったわけではなくて、デザインしたものになります」東洋的な伝統美術に、ミュシャの独創性を加えた作品は、装飾皿のデザインにも使われ、当時のヨーロッパの人たちを魅了しました。【ミュシャ展 マルチ・アーティストの先駆者】6月4日まで福岡市美術館で開かれています(月曜休館)会場内の全作品を撮影できます(フラッシュ・動画は不可)

http://www.nicovideo.jp/watch/so42174488