「認知症の人でも楽しめる」歌劇ショー開催 当事者から話聞き“優しいレビュー”を工夫

「認知症の人でも楽しめる」歌劇ショー開催 当事者から話聞き“優しいレビュー”を工夫

敬老の日を前に、福岡市と劇団が認知症の人を招待してのショーを開催しました。事前に当事者の意見も聞き工夫を凝らした演出で、認知症の人も大いに楽しんだようです。◆「1か月前から楽しみに」9月16日、福岡市の劇場で「認知症の人にもやさしいレビューショー」が開催され、認知症の人と介助者など計220人が招待されました。来場者「髪をカットしてきました。楽しみにしていました」介助者「1か月前から楽しみにしていて、きょうも朝からうれしそうでした」◆「登場人物が多く複雑なストーリー」は避けてショーを企画した福岡市と、劇団「歌劇ザ・レビュー」は、認知症の人にも楽しんでもらえるように工夫しました。認知症の人の意見をショーに反映させようと、8月23日に認知症の当事者と劇団のメンバーとの交流会が開かれました。劇団の運営会社「ワイズ・ヒューマン」坂口優子社長「通常の公演は、休憩を挟んで90分あるんですが、30分のレビューショーのみ。長すぎず短すぎず」認知症の人は、「登場人物が多くストーリーが複雑な歌劇では、理解が追いつかない可能性がある」との意見をもとに、通常90分のショーを30分に短縮。また、ショーが終わった後、出演者と一緒に振り付けを楽しむ時間を設けました。福岡市高齢社会部 笠井浩一認知症支援課長「認知症の方々と対話をして、みんなで楽しめるものをつくっていただいたのは、本当にすごいと思います。◆本番当日は受付業務を手伝う観劇者もRKB三浦良介「いよいよショーがはじまります。入口ではきょうのショーを観劇する人が受付を手伝っています」ショーを観に来た人で、希望する人には受付やグッズ販売などの運営も手伝ってもらいました。「ワイズ・ヒューマン」坂口優子社長「当事者の方が社会で活躍する場を一緒に作っていきたい」介護福祉を学ぶ学生も、会場の誘導係などで参加しています。福岡医療秘書福祉専門学校2年 村田珠洸さん(19)「こぶし1個分の距離で声をかけたり、普段しゃべっている声より少し大きめに話したりすることを意識しています」◆「認知症の方にも楽しんでもらえる場を」この日の演目は、アップテンポな曲が続く「ソウルラプソディー」。観客も曲に合わせて一緒に手を動かしながら楽しんでいました。福岡市によりますと、市内で認知症の症状がある人は2023年3月末時点で約4万人。福岡市は今回のショーのように「認知症の方にも楽しんでもらえる場を、今後も提供していきたい」と話しています。「輝く笑顔ハピネス 輝く笑顔がハピネスなんだ さぁみんなでスマイルさー」◆“宝塚大好き”103歳も感激観劇した人「もうすぐ103歳です。久しぶりに観られて楽しかったですよ。私、宝塚好きだからね」「(うれし涙)…楽しかったです、あんなの観たの初めてだから、うれしかった」「チームハピネス」トップスター 夕貴まことさん「お客様が本当に笑顔で(振付を)一生懸命やっていただいて、私達も『もっともっと盛り上げよう』という風になった。楽しい時間を過ごさせていただきました」「ワイズ・ヒューマン」坂口優子社長「想像以上に大成功でした。うちわを作られたり、ペンライトを作られたり、たくさんのアレンジをされて、『本当にきょうを楽しみにして来て下さったんだな』と。もっと寄り添って、一緒に頑張っていけたらと思います」オリジナル記事を読む https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/728685

http://www.nicovideo.jp/watch/so42778328