「少し溶かしてアイス感覚で食べるのも美味しい」冷凍大学芋 障害者と一緒につくったら売上が増えた

「少し溶かしてアイス感覚で食べるのも美味しい」冷凍大学芋 障害者と一緒につくったら売上が増えた

積極的に障害者の力を活かし、売上を伸ばしている食品加工会社があります。一番人気の商品「大学芋」には、サツマイモの苗植えから調理、梱包まですべての工程に障害者が関わっています。売り上げ増の秘密とは。◆「サクサクで上品な甘さ」福岡県那珂川市にある食品加工工場「那珂川キッチン」 無添加・国産食材にこだわった様々な冷凍惣菜を手作りで製造しています。その中で一番人気の商品は「大学芋」 大きく育ったサツマイモを手作業で丁寧にカットして2度揚げします。国産の粗糖から手作りした甘い飴を絡めたら完成です。RKB小畠健太記者「すごいサクサクですね。上品な甘みでとてもおいしいです」◆「オール福祉の商品です」実は、この大学芋。原料のサツマイモの生産を含め、全ての工程で障害者が関わっています。那珂川キッチン 島野廣紀社長「オール福祉でできあがっているおいしい商品かなと思います」◆手つかずの荒れた農地で栽培福岡市にあるサツマイモ畑。障害者福祉施設を利用する知的障害や精神障害がある人たちが一株一株手作業でサツマイモの苗を植え付けました。畑は、元々手入れが行き届かない荒れた農地でした。見かねた地元の農家・中村光明さんが引き受けてサツマイモを植えることにしましたが、その植え付け作業を福祉事業所に依頼したのです。農家 中村光明さん「差し込んでいって植えてもらうという植え付けのお手伝いをしてもらいました。人手がいる作業は彼らにやっていただいて、収穫して収穫の時もお手伝いしてほしいと思います」依頼を受けた福祉事業所にとっても、工賃として利用者の収入につながるほか、自然の中での作業は、利用者にいい影響を与えるとして歓迎しています。はっぴぃすまいる 唐崎愛理乃施設長「じーっと座ってひとつの作業をするよりも外の空気を浴びながら土に触れる、そういう作業をすることで気持ちや精神状態が落ち着いているかな、という部分は見えますね。利用者も楽しみに待ってます、『収穫の作業まだないんですか?』って」◆障害者がカットや梱包作業収穫したサツマイモを大学芋に加工する那珂川キッチンでも、熟練の勘が必要な飴つけの工程以外は、すべて障害者が担っています。◆工場に就職した男性の夢はサツマイモを揚げる工程を担当している法村佳政さんは、「職業訓練」の期間を経て、2021年4月、那珂川キッチンに就職しました。今は大好きな旅行に行くことを目標に、仕事に取り組んでいます。那珂川キッチン 法村佳政さん「みんな就労に入っている人がやる気を出せばここにもわいわい活気が出てくると思います。旅行に行きたいので貯金がしたいです」◆売り上げも増え人手不足も解消元々人手不足で困っていた那珂川キッチンですが、福祉施設の力を借りるようになったことで、売り上げは1・3倍になりました。これまでに4人の障害者が就職、10月にはさらに2人の障害者が就職する予定です。人気の大学芋は、福岡県内6か所に設置された自動販売機で販売しています。那珂川キッチン 島野廣紀社長「障害を理解してそこにきちんと仕事を見つけて、配置すれば通常の工場と同様な形で稼働していきます。国産で無添加という安心安全の中にさらにその先には福祉の力も入っているということを感じていただけたらなと思います」オリジナル記事を読む https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/761219

http://www.nicovideo.jp/watch/so42848435