「波の衝撃でガスタービンエンジン停止」「点検口から浸水」約2時間“漂流”した旅客船ヴィーナス2の当時の状況が徐々に明らかに

「波の衝撃でガスタービンエンジン停止」「点検口から浸水」約2時間“漂流”した旅客船ヴィーナス2の当時の状況が徐々に明らかに

航行中にエンジンが止まり、約2時間“漂流”した旅客船ヴィーナス2について、運航する九州郵船は13日、「波が高く、衝撃でガスタービンエンジンが止まった」「安全システムが作動した」として、エンジンの故障ではなく、安全装置による停止だったとの見方を示した。船内に水が浸入した原因は、「点検口が波の衝撃で損傷を受けた」と説明した。◆沖合で約2時間「漂流」巡視船などが急行した長崎の離島から博多港に向かっていたヴィーナス2は12日午前8時17分、壱岐市芦辺町から北に約1300メートルの沖合でエンジンが止まり、「漂流」した。海難事案として海上保安庁の航空機や巡視船などが急行。子供1人を含む乗客47人が救命胴衣をつけて、船上で救助を待った。一方、午前8時46分ごろには、錨を下ろすことに成功。午前10時9分ごろにエンジンが再び動き自力で航行できるようになり、最寄りの芦辺港に向かった。乗客は、午前10時22分ごろに全員が無事に下船した。その後、別の船に乗り換え、約4時間遅れで本来の目的地だった博多港に到着した。午前8時17分:エンジン停止「漂流」の通報午前8時46分:錨を下ろすことに成功午前10時9分:エンジンが復旧午前10時22分:最寄りの芦辺港に入港、全員が無事に下船◆救助を待つ恐怖の時間…点検口のマンホールから浸水か当時、現場海域の波の高さ2.5メートルだった。乗客は「ガラスが割れて、波が入って来た」「揺れがひどかった」などと船内の様子を証言している。エンジンが停止したいきさつについて、運航する九州郵船は13日、「波が高く、衝撃でガスタービンエンジンが止まった。安全システムによって止まった。今回は復旧に時間がかかった」と説明した。また、浸水については「一階席の前方に水中翼を見るための点検口がある。これを塞いでいるマンホールが、波の衝撃を受けたときに水圧で損傷を受けたため、水が入ってきた」と分析した。◆エンジンが停止した原因を詳細に調査へ当該船は、12日午前7時に長崎・厳原を出発して、福岡・博多に向かう途中だった。午前5時に行われた出発前の点検では異常はなかったという。午前5時にエンジンを始動し、その後、一度もエンジンを止めることなく出発している。九州運輸局は13日午前、船が留まっている芦辺港に職員を派遣して、検査することにしている。この検査に合格すれば、ヴィーナス2は名村造船所(佐賀県伊万里市)のドックへ移され、修理される。オリジナル記事を読む https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/890606

http://www.nicovideo.jp/watch/so43141066