広がるパークPFI 全国102か所で広がるわけは 福岡市では3公園を整備へ

広がるパークPFI 全国102か所で広がるわけは 福岡市では3公園を整備へ

「公園の魅力と利便性の向上、広がるPark-PFI」です。来年春には福岡市の3つの公園がリニューアルします。福岡市福岡市博多区中洲にある清流公園は、多彩なイベントが開かれ、水と光のショーが楽しめる公園に。博多駅前の明治公園は立体回廊と5つの広場を備えた緑化空間。そして、東平尾公園の大谷広場は自然環境を生かした遊具とカフェが整備される計画です。これらの公園は、公園の整備を行う民間の事業者を公募し選定する「Park-PFI」という制度を活用しています。いったいどんな仕組みなのでしょうか?◆「Park-PFI」とは?江里口雄介記者「潮風を感じる水辺の公園です。普段は地域の方がウォーキングなどを楽しむ場所ですが、今回、福岡市が民間企業とタッグを組んで再整備します。」福岡市は東区香椎浜の「香椎浜北公園」と西区今宿駅前の「長垂海浜公園」を再整備する民間事業者の公募をはじめ、4月5日、現地説明会が開かれました。説明会に参加した人「飲食ができたりとか、交流するような場所ができたらいいなと思っています。」「造園土木の会社なんですけど/みなさんが憩えるような施設があったらもっと便利かなと思ってます。」活用するのは「Park-PFI」という制度です。公園を整備する事業者を公募・選定し、民間のノウハウを取り入れることで魅力と利便性を向上させ、収益の一部を公園の整備費に充てます。公園の利用者「海でできるアクティビティとかあったら楽しいと思います」「景色がいいから。あんまり変わるのも地域の人たちが困るかな」福岡市住宅都市局 小島ゆいParkーPFI推進課長「ランニングやウォーキングなどいろいろな利用がありますので、利用者の阻害にならないように丁寧に地域の方とお話しながら進めていけたらいいかなと思っています。」◆64自治体102か所で実施国土交通省によりますとおととし3月末時点で、「Park-PFI」は全国で64自治体102か所で行われています。日本で初めて活用したのは北九州市小倉北区の勝山公園です。2018年7月に公園内にコメダ珈琲店をオープンさせ、紫川を一望できるテラス席やベンチも整備しました。北九州市には土地使用料として年間240万円が入り公園の維持管理に充てられています。◆国立公園「海の中道海浜公園」でもまた、国立公園で初めてPark-PFIを採用したのは、海の中道海浜公園です。おととし、九州最大級のアスレチックタワーや球体型のテントなどが整備され、遊んで泊まれる公園に生まれ変わりました。有料エリアの入園者数は去年119万人を超え、過去最多となっています。福岡県のPark-PFI制度を活用してつくられた「大濠テラス」です。大濠公園に整備されたのは八女茶をテーマにしたカフェです。着物をレンタルして公園や日本庭園を散策することもできます。◆新しい利用者が増える可能性福岡大学 工学部社会デザイン工学科 柴田久教授「こういう施設を目当てに、これまで公園に来たことがなかった新しい利用者が増えたりして公園の魅力に新たに気付いてくれます。天神中央公園の西中洲エリアも、ParkーPFI制度を使って川沿いにお店が出て、人気スポットになっています。」福岡市では来年春の共用開始を目指して、3つの公園でパークPFIを活用した整備が進められています。キャナルシティ博多の近くにある清流公園には、大きなウイング状の建物やイベント広場などが整備され、夜は水と光のショーが楽しめる公園に。博多駅に近い明治公園には立体回廊と5つの広場が整備されます。立体的で複合的な魅力あふれる空間デザインで、博多駅前の新たなランドマークを目指します。そして、福岡市博多区にある東平尾公園の大谷広場は誰もが安心して楽しめる公園を目指し、自然環境を生かしたオリジナルの遊具やゆっくりくつろげるカフェなどを整備します。福岡大学 工学部社会デザイン工学科 柴田久教授「公園の周囲を含めた地域全体に対する波及効果を及ぼせる施設になるかというのも大事なポイントです。」ParkーPFIは制度上、20年間の契約となっていて、柴田教授は「事業の継続性」も重要だと話します。福岡大学 工学部社会デザイン工学科 柴田久教授「途中で施設の経営がうまくいかなくなってしまうと、次の事業者を探すということにもなりかねない。やはり長く継続的に運営してもらえる事業者・事業形態をちゃんと見つけ出していけるかというところも大きな課題だと思います」◆Park-PFI 課題も民間資金を活用することで、公園の整備・管理運営にかかる財政負担が軽減されるほか、公園に新たな価値の提供し、利用者が増えることで周辺地域ににぎわいを創出できるなどのメリットがある一方で、課題もあります。公園の利用者が増えることで騒音が問題となること。公園内にカフェや飲食店などを建てるために災害時の避難スペースが減る恐れがあること。また、民間事業者の経営が悪化した場合、公園の運営が滞ることなどが考えられます。今回、福岡市が公募するのは海に面した2つの公園です。地域のニーズに応じて、魅力溢れる公園になることが期待されています。オリジナル記事を読む https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1102165?display=1

http://www.nicovideo.jp/watch/so43635695