キーワード ピアノ・ロール が含まれる動画 : 5 件中 1 - 5 件目
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ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ(1922年 自作自演)
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=eGybwV3U9W8)。
ラヴェルは1899年にピアノ独奏用作品として「亡き王女のためのパヴァーヌ」を作曲します。そして、それから23年後の1922年、彼はこの曲を自演してピアノ・ロールに記録を遺しました。大抵の作曲家の自作自演例と同様に、ラヴェルは作品に対して過剰な思い入れを込めず、冷静で淡々と演奏しています。
モーリス・ラヴェル(ピアノ)
ラフマニノフ:前奏曲 ト短調 作品23-5(プロコフィエフ演奏)
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=xjutQ97DRhw)。
1919年、プロコフィエフはピアノ・ロールという形で、ラフマニノフの前奏曲 ト短調 作品23-5の演奏記録
を残しました。
プロコフィエフ自身はラフマニノフに対して好意を持つことはなかったようで、1915年のスクリャービン
の追悼コンサートで彼によるスクリャービン作品の演奏を聴いたプロコフィエフは「音程は正確だが、原曲
の持つ浮遊する感覚が失われ、地面を這いずるようだ」と酷評したといわれています。そんな彼がラフマニ
ノフの前奏曲を記録する気になった理由は定かではありませんが、プロコフィエフの作品がリズム感にあふ
れるという特徴をもつことを考えると、「プレリュード・マーチ」の異名を持つ本作とは意外に親和性が高
かったのかもしれません。
ピアノ・ロールの記録であるため、演奏はリズムが揺れる箇所があるものの、演奏自体は充分優れたもので
あり、何より「プロコフィエフがラフマニノフの作品を弾いたほぼ唯一の記録」という希少性の高さは言う
までもありません。
セルゲイ・プロコフィエフ(ピアノ)
リスト(ブゾーニ編):モーツァルト「フィガロの結婚」の主題による幻想曲
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=QgD7xFYn99c)。
1842年、リストは前年に完成させたパラフレーズ「『ドン・ジョヴァンニ』の回想」S.418に引き続き、モーツァルトの歌劇によるパラフレーズの作曲に着手します。「フィガロの結婚」「ドン・ジョヴァンニ」からメロディを抜き出し、「フィガロの結婚とドン・ジョヴァンニの動機による幻想曲」S.697と名付けられたパラフレーズは、しかし完成直前に作曲が中断され、結局リストは完成させることなくこの世を去ります。
その後、忘れ去られていた未完成作品にブゾーニが着目し、1912年に補筆・編曲作業を行います。ただし、ブゾーニは補筆にあたって「ドン・ジョヴァンニ」のメロディを取り除く一方、「フィガロの結婚」から2つのアリア「もう飛ぶまいぞこの蝶々」「恋とはどんなものかしら」のメロディを採用しました。こうしてブゾーニが完成させたのが「モーツァルト『フィガロの結婚』の主題による幻想曲」です。
本作は「ドン・ジョヴァンニ」が取り除かれたため、リストの原曲よりかなり短縮されていますが、超絶技巧を必要とする華麗な作品であり、名ピアニストのヴラディーミル・ホロヴィッツが演奏活動の初期にレパートリーとして、演奏会で好評を博していたといわれています。この動画の演奏は、1926年にホロヴィッツがピアノ・ロールに記録したものを最新の機材で録音したもので、デビュー当時のホロヴィッツの演奏に観客が喝采するのも当然に思える演奏です。
ヴラディーミル・ホロヴィッツ
ショパン:24の前奏曲 作品28(ブゾーニ演奏 ピアノ・ロール)
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=d9sB65-rS5I)。
オーストラリアの音楽学者デニス・コンドン(1933 - 2012)は、その生涯において名ピアニストの演奏が
記録されたピアノ・ロールを収集することに情熱を傾けました。その数は7,500本以上という膨大なもの
で、現在はアメリカのスタンフォード大学に保管されており、通称「コンドン・コレクション」と呼ばれて
います。これらは20世紀初頭のピアニストたちの全盛期の演奏をうかがい知れる貴重な資料であり、LPレ
コードの時代から録音がリリースされ続けています。
その中で最も大規模な作品が、1920年にブゾーニが記録したショパンの「24の前奏曲」作品28です。現在
の「楽譜に忠実な演奏」を旨とする姿勢と比較すると、ブゾーニはかなり自由な改変を行っていますが、こ
れは後期ロマン派の流れを汲む当時の音楽界においては一般的なことで、同時期に活躍したラフマニノフや
コルトーも同様の改変を行っています。 なお、当時の音楽界では、ブゾーニのショパン作品演奏は「非感
傷的」な解釈であるとして物議をかもしたといわれています。
ただし、この動画では録音にあたって当時の自動ピアノをそのまま使っているようで、特に音響上の配慮は
なされておらず、再生状態は良いとはいえません。また、第14番 変ホ長調ではかなり耳障りなミスタッチ
があります。おそらく、ブゾーニは前奏曲全曲を一気に記録したため、ミスタッチに構わず勢いのまま演奏
を続けた結果だと思われます。そのためか、このピアノ・ロールはCD録音も発売されていますが、第14番
は収録されていません。
フェルッチョ・ブゾーニ(ピアノ)
R・シュトラウス:「7つのヴェールの踊り」(自作自演 ピアノ・ロール)
Youtubeからの転載です(https://www.youtube.com/watch?v=FGa5qi-kBSE)。
1904年、ドイツのヴェルテ社は黎明期の機械吹き込みレコードに換わるものとして、自動ピアノ・システム「ヴェルテ=ミニョン」を開発しました。この機械によって貴重なピアノ・ロールが遺されていますが、その中にはリヒャルト・シュトラウスの自作自演録音が含まれています。これは、シュトラウス自身が楽劇「サロメ」の中でも名高い「7つのヴェールの踊り」を演奏したロールによる録音です。
リヒャルト・シュトラウス(ピアノ)