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オリジナル曲NNI【ーこれはフィクションです。】-るるこしんぷ
オリジナル曲 【ーこれはフィクションです。】-るるこしんぷ
数年振りの新曲となりました。
マイペースにも程があります。
自分たちの好きな要素をこれでもか、とぎゅうぎゅうに詰め込んだ曲になっています。
【ーこれはフィクションです。】
作詞•作曲:るるこしんぷ
「愛してるよ、と言って、
それがまた張りぼてだと知ってー。」
と、よくある三文小説で蓋したような日々は、
篠突く雨となり、性懲りもなく傘を撃ち付けて
僕は君の声が聞き取れない。
噛めば甘い蜜が溢れ出して
触れてしまえば深い傷を残して
正解も不正解もない問いだからさあ、
非情なビル風に崩れないよう、
目を覆っていよう。
暗い地下で人知れず、身を潜め発芽した感情は、
他の誰かじゃない僕らが誰より知ってる。
だけど不思議なことに言葉にはできないので
喘ぎながら迷いながら、水をやる。
伸び始めた茎は、みるみるとこの部屋を埋めて
僕たちの逃げ道をあらかた塞いでしまった。
思い出せない過去も、あるかも分からぬ未来も、
全部、全部、全部、潰れて消えた。
雨は気が付いたら止んでいた。
諌めるように、2人の足跡を消してた。
心の襞にへばり付いていた
落下傘奴のそのノスタルジアに
あー、もう、溺れたいなあ。
悲しむこともなく、別々の始発に乗り込み、
必然だよ、なんて隣にいる誰かに言う。
夜が来るたび、弦月が照らし出す綻びを
どうしようもなく、否応もなく、
愛していたんです。
見上げた空の下、の下のはるか下の天井を
見つめてうわ言のように僕らは話す。
「ねぇ、いつの日にか2人で
この道を歩けたら、良いな。」
なんて、嘘をついた。
というのがさ、実は嘘みたいな
2人で一つの夢を見てた、
というフィクションのお話。