上海には2005年から3年半住んでいた。南京路という中心街から一本外れた福州路という古本屋が立ち並ぶ細い道があって、僕たちはそこで古本を探していたんだ。やがて駅に向かう途中、突然スコールのような雨が降って来て、「傘あるよ」って言うと、「傘なんかいらないよ~」と言って、僕たちは大笑いしながら地下鉄に駆けこんだ。そこで雨宿りをしながら空を見上げると低い雲がどんどん流れて行って、ところどころ青空が顔を出してきた。「雨上がったね」そう言って見上げると高層ビルの隙間にきれいな虹がかかっていて、彼女は交差点に駆けだして嬉しそうに見上げてた。たったそれだけのことだけど、何となく今でも時々思い出す「雨のパラダイス」です。