ヒキガエルに「屁っぴり虫」を与えた結果

ヒキガエルに「屁っぴり虫」を与えた結果

 カエルなどに食べられると、その腹の中で「屁」を噴射し、吐き戻させる――。そんな驚くべき生存戦略をもつ虫がいる。オサムシ科ホソクビゴミムシ亜科の甲虫は、危険にさらされると、お尻のほうから高温で臭い化学物質を噴出する。俗に「屁っぴり虫」と呼ばれ、日本のほか韓国や中国に生息するミイデラゴミムシもその一種だ。 この虫は、カエルなどに食べられると、のみ込まれた後にその屁を噴射して捕食者に吐き出させる。しかも、この虫は両生類の消化管の中でもしばらく生き残れることが、神戸大学の杉浦真治氏と佐藤拓哉氏の研究により明らかになった。ホソクビゴミムシの仲間は、南極を除くすべての大陸に500を超える種がおり、そのすべてが下腹部にある特殊な器官で毒性の強い化学物質を作り出す。その器官の中では、最終的に刺激性の強いベンゾキノンという物質と水(水蒸気)が高熱とともに生成される。そして、器官の特殊な形状のおかげで、高温で臭い混合物が勢いよく噴射される。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm33098707