新日鉄住金が社名変更 2019年4月から69年ぶりに「日本製鉄」に

新日鉄住金が社名変更 2019年4月から69年ぶりに「日本製鉄」に

 新日鉄住金は16日、2019年4月1日付で社名を「日本製鉄」に変更すると発表した。日本製鉄は戦前に発足した国策製鉄会社と同じで、69年ぶりに復活する。旧新日本製鉄の源流となった企業だ。新日鉄住金は12年10月に同社と旧住友金属工業が合併して発足したが、5年半で社名から「住金」が消える。住金が実質的に新日鉄に飲み込まれた構図が鮮明になった。 「(社名変更後も)住金のDNAは残る」。新日鉄住金の進藤孝生社長は16日の記者会見で、こう断言した。住金の名前は英文表記からも消え、社名変更後は新日鉄時代と同じ「NIPPON STEEL」に戻る。進藤社長は住金が実質的に吸収されるとの見解について「うがった見方」と否定したが、現実的には新日鉄主導が際立つ。 新日鉄と住金が提携したのが02年。実質的には長い「鉄冷え」で経営不振に陥った住金の救済策だった。その後、新興国の経済成長を受け市況は急回復したが、両社トップは将来の合併を視野に提携強化を進めた。07年には1000億円を相互に出資。当時の新日鉄首脳は「合併へ後戻りはない」と明かした。 実はこのころ同時並行で検討していたのが、今回完全子会社化する日新製鋼の吸収だった。独占禁止法などの問題で住金との合併が宙に浮いた場合の「第2の選択肢」だったのだ。独禁法の緩和や世界市場での日本勢の低迷などを受け、住金と日新の「両取り」に成功した。 それでも新・日本製鉄を取り巻く状況は厳しい。2017年の粗鋼生産量は日新を足しても世界3位。海外展開はまだ緒に就いたばかり。約20年に及ぶ国内再編の成果を示すのはこれからだ。日本経済新聞2018年5月17日6:30 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30592910W8A510C1X11000/

http://www.nicovideo.jp/watch/sm33226555