【漫画飯】「ミスター味っ子」の「パイナップルカレー」をプロが再現

【漫画飯】「ミスター味っ子」の「パイナップルカレー」をプロが再現

シェフが漫画・アニメ・映画に出てくる料理やスイーツを再現する「ベルコルノの漫画飯」。【漫画飯】リスト: https://www.nicovideo.jp/my/mylist/#/66008633 今回は、往年の名作グルメバトル漫画「ミスター味っ子」(作:寺沢大介先生(講談社))より、パイナップルカレーを再現しました。原作2巻、主人公の味吉陽一(CV.高山みなみさん)が、ライバルとなる堺一馬との初対決、カレー勝負において作った料理です。近年、我々の業界に入ってくる若い子たちが影響を受けた料理漫画というと「食戟のソーマ」が挙げられますが、僕らアラフォー世代の料理漫画は、なんといってもこの「ミスター味っ子」。TV版・味皇様の「うーーまーーいーーぞーーーー!!」のリアクションは、「味の優劣を身体的なリアクションの大きさで表現する」という手法を取った先駆けではないでしょうか。さて、この料理ですが、カレーと言えばやはりスパイスに拘るのがスタンダードなアプローチです。実際、ライバルの一馬は、数多くのスパイスをブレンドしたオリジナルのカレー粉でルーを作ります。しかしスパイスの調合は、熟練が必要。そこで、対する陽一は、スパイス勝負ではなく、他の素材を使ってスパイスを生かすという手法で経験面での劣勢を挽回します。それが、マスタードやコーヒー、砂糖といった方法です。今でこそ、コーヒーやチョコレートを入れると聞いてもびっくりはしませんが、当時は自分がまだ子供だったこともあり、相当驚いたことを覚えています。「パイナップルに入れる」→「オーブンで温める」ことで実際に肉が柔らかくなるかどうかですが、実際に作ってみたところ、確かに柔らかくなりました。ただ、オーブンの温度を200度とかにしてしまってはいけません。パイナップルのタンパク質分解酵素が最も活発に働くのは40度前後。80度を超えてしまうと働きを失ってしまいます。なので、オーブンではあくまで「低温で温める」程度の温度加熱に留める事(かつ出来るだけ長時間)が肝要です。最後に、作中、陽一君は、くりぬいたパイナップルの中身を豪快にゴミ箱に捨てていますが、もちろん僕は美味しく頂きました。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm35650242