震災・原発事故以降県内で増え続ける野生動物、畑や田んぼを荒らす農作物被害が深刻な問題となっている。昨年度の被害額は約1億6700万円、その6割近くをイノシシによる被害が占めている。過去5年間の平均被害額をみても毎年1億5000万円を上回り、農家にとっては対策が急務となっている。そこで福島県が全国に先駆けて行っているのが、対策を進めるリーダーの育成。<福島県の鳥獣類による農作物の被害額>※千円以下切り捨て26年度:1億8919万円27年度:1億2845万円28年度:1億6815万円29年度:1億4315万円30年度:1億6738万円福島県内の農家や市町村の担当者が参加したシンポジウム「ふくしま・けも人交流フェア」。鳥獣被害対策を進めるリーダーの役割や活動を知ってもらおうと県が企画した。福島県農林水産部環境保全農業課 根本文宏課長:「自分の所は自分で守れるけど隣は違う、そういうことをやってると隣で鳥獣が増えたりしたものが自分の所に入ってきちゃう、連携してやるにはどこかでそれを引っ張っていく人が必要。」<野生動物から農作物を守るリーダーとは…?>福島県西会津町で鳥獣被害対策専門員をしている荻原謙介さん。この日はある調査を行うため山間部を訪れた。西会津町鳥獣被害対策専門員 荻原謙介さん:「サルの首に発信機が付いていまして、それの位置をアンテナを振ることによって、特定できます。」町内に約700頭いるとされるサルの行動調査。動く範囲を把握して対策に役立てる。専門員が力を発揮するのは、確かな知識にもとづく戦略。サルやイノシシの出やすい場所に電気柵やワナを仕掛けるのもその一つ、地域の住民を巻き込んで被害を減らす取り組みを進めている。西会津町鳥獣被害対策専門員 荻原謙介さん:「住民主体で電気柵をきれいに管理して被害を防ごうという地域がありまして、その地域をモデルに町全体に拡げていきたいなと思っています。」シンポジウムでは荻原さんの活動も報告され、参加者は地域に密着した対策の必要性を感じていた。参加した農家:「地元に帰って皆で情報を共有しながら少しでも少しでも被害を少なくしたいなと思ってます。」福島県は鳥獣対策を担う”リーダーの育成”に力を入れることにしている。