豪州森林火災 森を追われたコアラ

豪州森林火災 森を追われたコアラ

オーストラリアで約半年にわたり続いている大規模な森林火災。現地では壊滅的な被害が広がり、人だけではなくコアラなどの野生動物も危機的な状況に陥っている。去年9月に始まり、オーストラリア全土に広がった森林火災。大規模な火災に見舞われた湖畔の町を訪ねた。火災で家を失ったグレッグさん「緑がいっぱいで、本当に美しい景色だったんです」去年の大みそか、湖の対岸から火の手が迫り、強風であっという間に燃え広がったという。グレッグさん「火を食い止めることができなかったのがつらかった。家を守ることができなかった」グレッグさんは同じ場所に、火災に強い家を建てたいと考えている。しかし、生活再建に向けては不安材料も残っていた。グレッグさん「地面の下ではまだ火が燃えているんだよ」木は完全に焼け焦げているのに、地面の下では根の部分が燃え続けている。このときは一見、火がおさまったようでも、地中に火種が残り、再び燃え広がる恐れもあった。その後、大雨が降り、火災は収束に向かっているが、これまでに日本の国土面積の約3分の1にも及ぶ広大なエリアが焼失。野生動物にも甚大な被害が及んだ。世界中で愛されるコアラなど固有の野生動物が、10億匹以上も犠牲になったとみられている。コアラに大きな被害が出たのが、南部のカンガルー島。このあたりはコアラの生息地として知られていたが、焼き尽くされ、見渡す限り森は真っ黒になっている。コアラの生息地の8割にあたるユーカリの森が焼失。生息していたコアラの半数、約2万5000匹が死んだとみられている。島には仮設の病院がつくられ、傷ついたコアラが運び込まれていた。獣医師が足に軟こうを塗っていく。獣医師「重いヤケドを負っていて、皮膚が破れてしまっています」コアラは通常、木の上で生活するが、火災の後、木から下りるときに、焼けた幹で足にひどいヤケドを負うケースが多いという。痛みを伴うため、麻酔で眠らせての治療が続く。人から世話されるのに慣れすぎると野生に戻れない恐れがあるため、ある程度回復したコアラは、木の上で生活させるようにしているという。ただ、すみかであるユーカリの森が焼けてしまったため、回復しても行き場がないのが現状。また、時には苦しい決断が求められることも。獣医師「爪が焼け落ちてしまって、もう木に登ることもできません。野生で生き延びるのは難しい状態です」回復の見込みがない場合などは安楽死を選択するケースもあるという。火災がもたらした深刻な被害。現地の人々は悩みながらコアラの危機的な状況と向き合っている。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm36396983