開園

開園

大雨の中、暗く深い森に迷い込んだ。全身びしょ濡れになりながら森を駆け抜ける中、左右には檻に入れられた凶暴な動物達がいた。しかし主人公は彼等を横目に、この森をすぐにでも出たいと走り続けていた。しばらく走ると、前方に大きな屋敷が見えた。誰かこの森に詳しい人がいないか、もしくはここで少し休憩させてもらえないかと思い、屋敷の正面に構える大きな木製の観音開きの扉を叩いた。すると、決して自動では開かないように見えた扉が勝手に開いた。外の様子といい、この屋敷といい、恐怖で足がすくんでしまいそうだが、屋敷の住人が私を招き入れていると思い、雨水を含んだ靴の重さ以上の重い足を持ち上げ中へ入っていった。中は真っ暗だが、この部屋に響く自分の足音を聞く限り非常に広いことが分かる。加えて、どこかに置いてある振り子時計の秒針の音までもこの部屋に響き渡っていた。秒針がしばらく鳴り、切りのいい時刻になったからだろうか、おそらく作り物であろう鳥が鳴き始めた。□以下よりご購入頂けます。 https://audiostock.jp/audio/884497

http://www.nicovideo.jp/watch/sm37763460