がんを進行させる新物質を発見

がんを進行させる新物質を発見

11月28日 08時04分がん細胞の増殖や転移を引き起こし、がんの進行に深く関わっているとみられる新たな物質を大阪国際がんセンターなどの研究グループが発見し、がんが進行する仕組みの解明や新たな治療法の確立につながるのではないかと期待されています。新たな物質を発見したのは大阪国際がんセンターの原田陽一郎主任研究員らの研究グループです。研究グループが皮膚がんのマウスのがん細胞を顕微鏡で観察したところ、直径1万分の1ミリほどの新しい性質のカプセル状の物質を発見したということです。研究グループはこの物質が皮膚がんのがん細胞の増殖を促していることを実験で確かめ、さらにこの物質が作り出される仕組みの一部も解明できたとしています。がんの進行をめぐっては、これまでの研究で、「エクソソーム」と呼ばれる小さなカプセル状の物質ががん細胞から放出され、全身をめぐることでがん細胞の増殖や転移が引き起こされることが分かっていますが、今回、発見された物質は、「エクソソーム」とは性質が異なるということです。研究グループは発見した新物質が皮膚がん以外でもがんの進行に深く関わっている可能性があるとしています。原田主任研究員は「研究を重ねてこの物質の働きをさらに明らかにすることでがんが進行する仕組みの解明や新しいがんの治療法の確立につなげていきたい」と話しています。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm37883751