まずは始まりから書くことにする。当時俺は二十三歳。社会人一年目って事で、新しい生活を過ごすのに精一杯な頃だな。会社が小さかったから、当然同期も少ない。必然的に仲が良くなる。その同期に東北地方出身の菊地って奴がいて、こいつがまた色んな事を知ってたり、やけに知り合いが多かったりした訳。で、よく『これをしたら××になる』とか、『△△が来る』とかって話あるじゃない?あれ系の話はほとんどガセだと思うんだけど、幾つかは本当にそうなってもおかしくないのがあるらしいのよ。そいつが言うには、何か条件が幾つかあって、たまたま揃っちゃうと起きるんじゃないかって。俺の時は、まぁ悪ふざけが原因だろうな。当時は車を買ってすぐだったし、一人暮らし始めて間もないし、何よりバイトとは比べ物にならない給料が入るんで、週末は遊び呆けてた。八月の頭に、ナンパして仲良くなった子達と菊地、そして俺の計四人で、いわゆる心霊スポットなる場所に、肝試しに行ったわけさ。その場は確かに怖かったし、寒気もしたし、何かいるような気がしたりとかあったけども、特に何も起こらず、まぁスリルを満喫して帰った訳だ。三日後だった。当時の会社は上司が帰るまで新人は帰れないって暗黙のルールがあって、毎日遅くなってた。疲れて家に帰って来て、ほんと今思い出しても理解出来ないのだが、部屋の入口にある姿見の前で、『してはいけないこと』をやったんだ。試そうとか考えた訳ではなく、ふと思い付いただけだったと思う……★文字起こし: https://kowaiohanasi.net/real-complete