2021年3月15日 17時36分国宝などの文化財を超高精細のカメラで撮影し、データを3Dで再現することでさまざまな鑑賞方法に応用する「8K文化財」を、東京国立博物館とNHKが共同で開発しました。「8K文化財」は、新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、新たな美術鑑賞の手法の1つとして東京国立博物館とNHKが去年から共同で研究を進め、15日、これまでの成果を表しました。劣化を防ぐために公開期間が限られている貴重な文化財を超高精細のカメラで撮影し、8Kの画質のデータを3DのCGで再現することで、自由に拡大・縮小したり立体映像で表示したりと、さまざまな鑑賞方法に応用することができます。このうちおよそ400年前の京都の町を描いた国宝の「洛中洛外図屏風舟木本」は、描かれた2700人を超える人々のひとりひとりについて、表情や着物の柄などが細かく分かるところまで画面を拡大して見ることができます。また、青森県で出土した重要文化財の「遮光器土偶」は、細かい表面の凹凸や質感まで表現されていて、画像を見る視点を操作することで内部に残された縄文人の指の跡も確認することができます。東京国立博物館の松嶋雅人研究員は「8Kの文化財は本物に近く、新たな研究の視点や発想が期待できるほか、文化財に興味がなかった人にも目を向けてもらうきっかけにしたい」と話しています。「8K文化財」は今後も種類を増やしながら研究が進められ、東京国立博物館での展示に活用されるとともに、NHKの番組でも紹介されます。