ドヴォルザーク 交響曲第9番「新世界より」第2楽章  Symphony No.9 by A. Dvorak "From the new world”2nd Movement

ドヴォルザーク 交響曲第9番「新世界より」第2楽章  Symphony No.9  by A. Dvorak

今まで主に、ウィーン古典派の曲を中心にお送りしてきましたが、今回は少し時代を下り、ドヴォルザークの曲をお送りします。ドヴォルザークは私の好きな作曲家の一人で、美しい魅力的な名曲がたくさんありますが、何といっても「新世界」が名曲であることは万人が認めるところです。特に第二楽章のメロディーは誰でも知っている「歌」です。音階の中で、「ファ」と「シ」が抜けた最初のフレーズは、日本の民謡や演歌に通じるものがあり、日本でも「家路」という題名で「遠き山に、日は落ちて・・・♪♪」とうたわれてきました。また、そのメロディーは学校の下校時間や、店の閉店時などでも使われています。大作曲家の名曲というのは、えてして初演は理解されずに失敗のものが多い中、この「新世界交響曲」は、初演の時から好評で、いきなりヒット作となりました。それもそのはずで、すでに巨匠となったドヴォルザークが、アメリカに招待され、そこでの歓待にお礼の意味を込めてこの曲を書いたという事情から、アメリカの人々から熱狂されたのは当然でしょう。曲は神秘的な和音で始まり、すぐに有名なあのメロディーがイングリッシュホルンで奏でられます。ここの部分は、Musescoreに「イングリッシュホルン」があったのですが、なぜかあまりいい音ではなかったので、オーボエにしました。中間部の嬰ハ短調の部分も感動的です。最後の方で第一楽章のテーマがそれとなく重なってくるのは「循環形式」というらしいですが、この交響曲は、第3楽章、第4楽章でも、どんどんと前の楽章のテーマが重なってきて統一感を出しています。さすがにロマン派以降の曲はテンポや強弱が頻繁に変わるのですが、それをMusescoreで再現するのは、指揮者になった気分がして楽しいものです。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm38458959