『免疫劇場 MEN-EKI BLACK』 / 東京大学医学部自主制作映画 (注意~治験を終えた安全なワクチンの場合)

『免疫劇場 MEN-EKI BLACK』 / 東京大学医学部自主制作映画 (注意~治験を終えた安全なワクチンの場合)

◇詳しい解説(治験を終えた安全なワクチンの場合)我々の身体は、60兆個もの細胞で構成されている。それら細胞を周囲の異物から防御するため、免疫機構が存在する。免疫機構を利用し、来るべき感染に備えさせる手段が ワクチン であり、種々の感染症制圧に大きな役割を果たしてきた。 無毒化・弱毒化 された病原体やその断片を注射して特徴を記憶させ、再感染時に効率よい免疫反応を誘導するのがその目的である。傷害因子が体内に侵入すると、局所的な 血管拡張・透過性亢進 が引き起こされ、 好中球・マクロファージ 等の 炎症性細胞 が遊走する。これらの迅速な応答は汎用的なものであり 「自然免疫」 とよばれる。 自然免疫 は、より特異性の高い 「獲得免疫」 の誘導に必須である。自然免疫 を担う マクロファージ は、異物を貪食し処理するとともに、 パターン認識受容体 で異物を感知し、 炎症性サイトカイン を産生する。これらの 炎症性サイトカイン は、 炎症反応 を亢進させ、細菌・ウイルス排除の効率を高める。例えば、 マクロファージ が放出した IL-12 は、 NK細胞 を活性化して、抗原非特異的に標的細胞を傷害させる働きをもつ。これら 自然免疫 で対処しきれなかった異物は、体内で様々な悪影響を引き起こす。自らタンパク質を合成できないウイルスは、増殖のため、感染した細胞の機構を乗っ取る必要があるのである。このような問題に対処するため動員されるのが 獲得免疫 であり、自然免疫 から 獲得免疫 への橋渡しを担うのが、正常組織内に存在する 樹状細胞 である。 樹状細胞 は、 抗原プロセッシング を行い、所属リンパ節に移動して、リンパ節内で 抗原 を リンパ球 に提示する役割を持つ。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm40166624