「良いからギアアップだッ!!!!」

「良いからギアアップだッ!!!!」

  ttps://www.youtube.com/watch?v=_MPCx8WNkJA&t=14s より。日本語の詳細な情報があまり無いので寄り集めに付き長文説明になります。メンゴッ!! 1978年8月9日。ギリシャのアテネにあるエリニコン国際空港からアメリカのJFK国際空港行きのオリンピック航空411便(ボーイング747-284B)が離陸滑走中3番エンジンが爆発。 V1を超えていたため離陸中止は出来ずかろうじて離陸したものの、高い気温(当日は43度。)や設定ミスで推力が足らず上昇不能のまま超低空飛行で市街地上空を飛んでいる最中、目の前には丘が迫ります。 そこでシフィス・ミガディス機長はボーイング社のマニュアルでは推奨されていないギアアップを決断。 ギア格納中は格納扉が開いて一時的に空気抵抗が増大する為、僅かな空気抵抗の増大でも命取りになりかねないエンジン故障時には危険で賭けに等しい行動です。 ですが機長は格納後の抵抗軽減に賭けてギアを格納。 速度を犠牲にしつつ丘を何とか越え、旋回も上昇も出来ない失速ギリギリの速度160kt(300km/h)のまま郊外に向かって高度60ft(約20m)で超低空飛行を続けます。高いビルの真横を通過し、TVアンテナを数個破壊、工事現場や高速道路では砂埃が舞い上がったそうです。 郊外には高い所で3000ft(910m)級の山が広がり、このまま上昇出来なければ墜落は必至。クルーが地上の被害の少ない場所を探し始めた時、奇跡が起こります。 市街地を離れた事で高かった気温が5度下がり、風向きが変わって向かい風になった事で揚力を稼げた事と、フライトエンジニアがエンジン出力を上げる手順(離陸前に切っていた水噴射装置を再起動したらしい。)をした事でエンジン出力が増して僅かながら加速が可能になり、慎重な操作で海に向かって左旋回をしながら山越えに成功。 その後海上で燃料を投棄し、無事エリニコン航空へ引き返す事が出来ました。 爆発の原因は3番エンジンの排気タービンが損傷した事。その後機長は別の夜間便でニューヨークに向かったそうです。 過負時に水噴射装置に頼るほどエンジン推力が低かった前期型747のゾッとする緊急事態でした。(今は高推力のエンジンの為水噴射は非装備。) 推力に余裕がない中で賭けに出て、市街地上空を超低空飛行のまま失速させず、クルーや地上の人達の為に最後まで諦めずに飛び続けたミガディス機長、ギリシャのヒーローだそうです。 ちなみにこの神業フライトで訓練プログラムやボーイングのマニュアルが変更されたとか。 8/14 遅ればせながら広告・翻訳字幕・いいね有難うございます!!

http://www.nicovideo.jp/watch/sm40897779