フリーで公開中のノベルゲーム『 霧上のエラスムス ‐Two-faced stories₋ 』です。作者様のHP→ ttps://novect.net/ 【Story2】「明後日、プラハで」2001年、フランス・パリ。三区に居を構える青年は、突然メールフレンドの女から呼び出しを受けた。同じフランスの地で会うというのならばまだしも、彼女はチェコのプラハに行くという。青年と彼女が出会ったのは、男女が出会いを求める明るい場ではなく――もっとほの暗く、深い、沈みきったコミュニティだった。腐った水の底のように、太陽を浴びない世界。彼はメールを無視しようと思った。しかし、彼女から追伸のメールが届いたとき、プラハ行きを決める。彼は他人の絶望を見たかった。自分より孤独な人間がいればいいと思っていた。そして現れた。自分よりも、もっと重い現実を背負い、痛みを抱える少女が。けれどその人は、あるがままの自分を望んでくれる人だった。「なぜ、この世界は私を認めないのだろう。 なぜ、この世界は彼女を傷つけるのだろう」「これが、私の出来る唯一のやり方。私と彼女を救うための方法。 この世界は腐った水の底。けれど二人一緒でなら旅立てる」プラハのホテルで起きた心中事件から、人生のレールが変わっていく。無慈悲な世界に翻弄され、望まぬ道に進まされる。世界の真相を知り、苦しみ、絶望する。人生に往復切符はない。しかしそれでも――彼は望んでいた。あのプラハの夜を。優しい浴槽を。彼女がもう一度自分を望んでくれることを。「霧上のエラスムス ‐The Erasmus₋ 」の真相が、裏の視点で語られるサイドストーリー。それは、叫びすらも届かない、孤独の世界。ひとかけらの希望の物語。part23→ sm40928764 マイリスト→ mylist/73515463