続・ホモと見るインターネット名探偵の認知プロファイリング

続・ホモと見るインターネット名探偵の認知プロファイリング

 赤い空がぐるぐると回っているようで、空気が僕を中心に渦巻いている。 なにもない空間を僕は掴む。 なにもないように見える空間には、さまざまなものが雑多に存在している。 想像すると恐ろしいほどだ。 酸素を始めとするさまざまな気体の分子、 気体化した水の分子、電波、音波、電磁波、気が遠くなるほど多くの種類の細菌・・・・その中には病原菌も含まれている・・・・花粉や胞子といった植物の生殖細胞、そして無数の塵。 塵と一口に言うが、無論、 その内容も一様ではない。 鉱物の微粒子である土埃を始め、繊維状のさまざまな綿埃、枯死した植物の残骸、多くは有害であるところの化学物質の塵芥、 鳥の羽、動物の産毛、干からびて砕片と化したさまざまな生物の死骸や排泄物、角質化して剥がれ落ちた人間の皮膚・・・・。 カラッポに見える空間には、そうした無数のものどもが、隙間なくみっしりと詰まっている。 そう思って夕空を見上げていると、 あらゆる微細な物質が、 不可視の物質が、すべて実在として目に見えてくる。 そんな中で、僕らは生きているのだ。 そんなものを呼吸し、 全身に浴びながら僕らは生きているのだ。 悪意ある微生物たちのアタックを受け、さまざまな意味や指令や主張を載せられた電波に物理的に射抜かれ、それでも僕らは生きているのだ。前作 https://www.nicovideo.jp/watch/sm42359061

http://www.nicovideo.jp/watch/sm42413321