「自販機と君、列車より」vocal:可不(KAFU)words and music:宇多野日斗( https://twitter.com/utano_cdefgab )movie:宇多野日斗illustration:栞音様先程から繰り返されているその無機質で硬い音を、やけに気にしていた。なんてことない聞き慣れている音だのに、ずっとあまりにも繰り返しているものだから、こいつは、これしかできないようにされているんじゃないかと考えて、無性に悲しくなって哀れに思って、考えるのを辞めた。僕らは今ここにだけ、ほんのちょっと穏やかな感じがあって、それはまるで切り取られたようになっていた。瑪瑙のように波が溶けて、そこに夜を落としたような色。それは酷くいつも通りの瞳で、しかしやっぱりにそれは綺麗で、僕や、友達や、仕事や、音や、言葉や、この世界のなにやらが、あってもなくてもやっぱり綺麗なんだろうと思って、君らしかった。おおそよ公園で遊ぶにはちょうどいい気温を含んだ世界が通り過ぎていく。僕たちは少しだけ幼い頃の話をしていた。いつもより静かな景色と、すれ違う音を背に、お互いが知らない頃の話をした。自動販売機で飲み物を買うのが好きだと言う。思い出があるのだと言う。「どんな」「分からない。でもきっとたぶん幸せな、思い出があるのよ。」そう言ってから、そのまま窓の外を見ていたので、僕も黙ってそうした。言葉はどんな言葉かではない、誰の言葉であるかだ。君にもそれをわかってほしかった。酷く傲慢だと思った。外に広がる景色は、山と人が住んでいるところとを点々と繋いでいく。本楽曲の歌声はCeVIO AI 音楽的同位体 可不(KAFU)にて制作しました。Twitter: https://twitter.com/kaf_youYouTube チャンネル: https://www.youtube.com/channel/UCm_1... オフィシャルWEBサイト: http://kaf-u.kamitsubaki.jp/