純正律というと、クラシック音楽や古学の世界で話題に上ることが多いですが、実際はそれだけではありません。物理的に理に適った調律法なので、自然発生的に世界中の民族音楽などにも用いられています。しかしその研究はあまり進んでいません。西洋音楽の世界ではラモー以降平均律が一般的になり、それ以上の探求はされませんでした。また、西洋音楽の世界では、実践とは関係なく数学的に作られた純正音程の音律が伝わるばかりで、そのために完全な協和の響きを優先すると、融通が効かず表現が制限されてしまうというような認識が広がりました。実際は、純正音程を用いた音律は、まだまだ探求の余地があり、そのことに気付いた現代音楽の作曲家たちが、実験的な作品から美しく聞きやすい作品までいろいろと制作しています。