【刀剣CoC】青江派が紡いでいく『 』 11日目「奇妙な夢」【仮想卓】

【刀剣CoC】青江派が紡いでいく『 』 11日目「奇妙な夢」【仮想卓】

『 』の記録が始まりしばらくした頃。主がにっかり青江のことを間違えて「京」と呼ぶところを見た。すぐに訂正してはいたが、件の騒動のきっかけはそこにあるのではないかと抜丸は考える。時には亀であったり、烏であったり。主の正体を知る者は少ない。人ではないことは確かだが。最近は烏の姿でいることを好んでいるらしい主の言葉を理解できるのは、小烏丸と、何故か自分だけである。蝶の姿であるならばわかるが何故。しかし蝶は声など発さぬ。もし主が蝶の姿で何事か話す化け物であったならば、自分は顕現してすぐ主を斬っていたかもしれない。そう考えればまあいいかという気になってくる。言葉は人類最大の発明である、と誰かが言っていた。しかし、獣には獣のコミュニケーションがある。刀が刃を交え互いを知るように。少なくとも自分には、その時の主の声は「京」と言っているように聞こえた。だからきっと、烏の声にも言霊は宿るのだ。ほとんどの者に共有されることなく、静謐に始まった『 』というシナリオ。数珠丸恒次はあまりに霊山結影として振る舞いすぎたし、にっかり青江はあまりに京を抱えすぎた。これはあくまで遊戯である、という線引きを、いつしか彼らはどこかに忘れてしまった。窓のない近侍部屋から外を窺う。どれだけ外界で四季が巡ろうとも、いつしか黄昏時の彼岸花の景趣で固定されたこの本丸。1歩足を踏み出せば簡単に越えられる境界。蝶はどこへでも行けるけれど、今の自分は近侍というピンを刺されている。曖昧になった境界から忍び込んだ亡霊を拒絶出来ずに抱え込んだのは、彼らの優しさなのだろう。しかし、いずれは自分の意思で線引きをしなければいけない時が来る。それがたとえ、大事な存在の否定を意味するとしても。「ああ、おそろしい」抜丸は主が溜め込んだ書類の山を前に呟いた。『 』10日目への広告御礼。ころちゃん様、みおぎょ様、飴子様、村雨様、www様、bit様、エアー様、伯耆国審神者様、相模国審神者様、ちとせ様、木蓮様、えん様、嘉晴/はる様、サングェ様、桜乙様、美濃国審神者様、ロヤ様、ルーシー様、柑橘様、摂津国審神者様、ツバサ様、若竹丸様、チャコ様、akiz様、花渡様、広告ありがとうございました!前回→ sm44153193 前作【神喰い堕鬼譚】→ sm37398211 前々作【天蓋の灯火】→ sm35878045

http://www.nicovideo.jp/watch/sm44259112