月は空にメダルのやうに、街角に建物はオルガンのやうに、遊び疲れた男どち唱ひながらに帰つてゆく。 ――イカムネ・カラアがまがつてゐる――その脣はひらききつてその心は何か悲しい。頭が暗い土塊になつて、ただもうラアラア唱つてゆくのだ。商用のことや祖先のことや忘れてゐるといふではないが、都会の夏の夜の更け――死んだ火薬と深くして眼に外燈の滲みいればただもうラアラア唱つてゆくのだ。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm44601066