微睡みの横 / 初音ミク

微睡みの横 / 初音ミク

「昏睡」 うつらうつらとしている中、遠くで僕を呼ぶ声がする。その声が聞こえた瞬間、決まって僕は目が覚める。眠気をまとった重たい身体を起こし、朝日を遮る白いカーテンを開け、空を見る。淡い青色に浮く、太陽を隠している薄い雲が、風を受け、僕の右頬に優しく触れている物に似ている。そう思う感覚を、僕はどこで拾ったのだろうか。しばらくして喉の渇きに気づいた僕は、置いてあったコップに水を注ぎ、机に散らばった本をいくつか手前へ寄せ、椅子に座る。 軽く水を飲み、積み上げた本の表紙に目を遣るが、特に興味を惹かれるわけでもなく、隣へ下ろす。ただ、それを繰り返す。積まれていた本が少し右へ移動し終えた後、それらを片すために立ち上がり、持ち上げる。フローリングの冷たさを感じながら、木目が気に入って買った大きな本棚に、一冊ずつ仕舞っていく。最後の一冊を本棚の向きに合わせたとき、何かが本の隙間から落ちた。僕はそれを拾い上げる。その何かは「眠る列車」と題された一枚の絵葉書だった。 胸の底が強く打たれるような、そんな感覚がする。退廃した車内に巻きつく植物の、陽の光を反射する泡の、浸った肌に揺れる水面の、心地よい色が未だにぼーっとしている頭の中にはっきりと流れてくる。その感覚に共鳴するかのように、遠くで僕を呼ぶ声がする。僕はまだ、夢から覚めぬままでいる。「眠る列車 / しと」 https://www.pixiv.net/artworks/114194642 嘘つきの詩 - Wanderer's wordsWords / Music:ゆわね ( https://x.com/yuvvane )Poetry reading:初音ミク猫屋敷やよいさん制作、VRchatワールド「Yayoi Rusted Train」をお借りしました。 https://x.com/yayoi_vrchttps://x.com/yayoi_vrc/status/1257271199039541255 微睡みの横 - In memoriesWords / Music:ゆわね ( https://x.com/yuvvane )Illustration:しと ( https://x.com/yoru__410 )Vocal:初音ミクinst: https://drive.google.com/drive/folders/1tmnKyyTXqwVi9i-3sL9llaoehDRjMXqI?usp=sharing

http://www.nicovideo.jp/watch/sm44670030