大学講師のフランス哲学講座 エマニュエル・レヴィナス『全体性と無限』(6)

大学講師のフランス哲学講座 エマニュエル・レヴィナス『全体性と無限』(6)

前回はウィトゲンシュタインとの比較なども通して、レヴィナスが「自我」の「独我論」的性格を強調していることを見ました。今回は『実存の発見』収録のフッサール論も参照して、レヴィナスのこの考えを明確にしていきます。しかし、「見られた世界の中に登場しない見る自我」というのは、あくまで極端な話。私たちは普通、自分が世界の「中」にいて他の存在者と並び立つ一存在者だと思っているはず。それはどのようにして成立するのか、それを論じているのこそが『全体性と無限』第2部の「住まい La Demeure」論である――と、その観点から読み進めていきます。「住まい」がおそらくはハイデガーの「世界内存在」を踏まえていることなども触れながら、これが自我論であることを明らかにして次回に続きました。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm44997991