落語「まんじゅう怖い」現代バージョン

落語「まんじゅう怖い」現代バージョン

まんじゅう怖い 現代Ver.えー、本日はお聞きいただきまして、誠にありがとうございます。わたくし、今の若い人たちの間で起こりました、ちょっと面白い騒動のお話を一つ、させていただきたいと思います。まあ、お付き合いください。舞台は東京のどこかにあります、シェアハウス。今どきの若い人たちが一緒に住んでるお家ですね。ここに四人の若者がおりました。まずは、仕切りたがりでいたずら好きの大学生、ユウト。次が、サバサバしてるけどノリのいいカフェ店員のアオイちゃん。それから、何があっても冷静なプログラマーのリョウ。そして、このお話の主役になります、お調子者だけどなんだかよく分からないフリーターのケンジ。ええ、このケンジが、ちょっと面白い男なんでございます。ある日の晩のこと。リビングで三人が、スマホかなにかをいじりながら、だらだらしておりましたら、ユウトが言い出しました。「あーあ、暇だなあ。なんか面白いことないかねえ?」「そういえばこの前見たホラー映画、すっごく怖かったんだけど。ユウト、ああいうの平気なんだっけ?」とアオイ。「俺? 全然。お化け屋敷とかもどんどん行けるし。怖いもんなんて、ほとんどないね」なんて、ユウトは胸を張ります。「本当かい? 俺は高いところがダメだから、展望台とか無理だな」とリョウが言えば、「私は虫かな。特にあの黒くてカサカサするやつ…G」とアオイ。「ケンジは何が怖いんだろうな。あいつ、いつもヘラヘラしてるから想像つかないや」なんて話をしておりますと、そこへ当のケンジが「ただいまー」と帰ってまいりました。「おう、ケンジ。いやね、今、怖いものの話しててさ。お前、なんか怖いもんある?」ユウトが尋ねますと、ケンジ、ちょっと考えるふりをして、「へえ、怖いもの、ですか…。そうですねえ…。ジェットコースターとかはスリルであって怖いのとは違いますもんね? …そうだなあ、俺が本当に怖いのは……」三人がゴクリと息を飲みます。さあ、何でしょう。「……まんじゅう、かな」「……はあっ!?」三人、口をあんぐり開けております。「まんじゅう? あの甘いやつ? なんでだよ!」とユウトが目を丸くします。ケンジは真顔で、「いやあ、もう見た目からダメなんですよ。あの、こう…丸くて、ふわっとしてて、中に何が入ってるか分からない感じが…もう、想像しただけで鳥肌が立つんです。昔、親戚の家で無理やり食べさせられそうになって、それがトラウマで。あの甘ったるい匂いも…うっ…」と、顔をしかめる始末。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm45020152