法話「この一瞬に、すべてがある 〜夏至・南中の祈り〜」(2025年6月21日 東京・11時43分)2025年6月21日、東京。 太陽が一年で最も高く昇るのは、午前11時43分。 それは「南中」の瞬間――光が真上から降る、地上の頂点。この時、日本列島は世界の東に在りながら、 天の中心と、ぴたりと重なります。 影が最も短くなるその時、 わたしたちは、自分自身と直面するのです。逃げ場のない光は、影すら抱いて癒します。 この瞬間に、何を感じるか。 それが、その人の目覚めの深さをあらわします。仏教は、「今この瞬間」にすべてがあると説きます。 それは南中の太陽のように、 過去でも未来でもなく、まっすぐに“今”を照らす力。世界は今、不安や怒りでざわついています。 けれど、日本にいる私たちが、 この南中の一瞬に心を澄まし、 祈りと静けさを宿せば――きっと、その波紋は地球全体に広がってゆくでしょう。 11時43分。目を閉じ、空を見上げてみてください。 そこには、ただ静かに「在る」太陽と、 あなたの命そのものが輝いているのです。この一瞬に心を寄せてくださるすべての方に、 深い感謝を捧げます。 あなたの静かな祈りと、目覚めの心が、 世界のどこかの誰かに、そっと届きますように。今、ここにいてくださって、ありがとうございます。