今回はもう一つのポイント「プラトンに質料(ヒュレー)の概念はなかった」という点について。しかし、アリストテレスはプラトン『ティマイオス』の「場(コーラー)」を「質料」と解釈しています。結論から言えば間違いと思われますが、では「場」とは何であり、『ティマイオス』でプラトンは何を論じていたのか……この問題に取り組むため、原文のギリシア語を拾い読みしていきます。今回はまだ「場(コーラー)」が出てくる箇所までたどり着きませんでしたが、その分濃厚な議論をしっかり見て、それなりにコメントもいただけました。次回もこの続きです。【今回扱った文献】木田元『反哲学史』、講談社学術文庫、2000.木田元『反哲学入門』、新潮文庫、2010.Aristoteles, Physica (Oxford Classical Text, ed. by W. D. Ross), Oxford: Oxford University Press, 1950.Timaeus, in: Platonis Opera, Tomus IV, Oxford, New York: Oxford University Press, 1902.