デンマークを代表する哲学者キルケゴール(Søren Kierkegaard, 1813-55)の代表的な著作の一つ『不安の概念 Begrebet Angest』(筆名ウィギリウス・ハウフニエンシス Vigilius Haufniensis, 1844)を読んでいきます。引き続き第2章から、「女性のほうが不安が多い」「女性のほうが男性よりも感性的である」という箇所です。しかしこの議論、真面目に読むと「男性のほうが精神的なのか、女性のほうが精神的なのか、どっちなんだ」という内容を含みます。そこはこちらによる解釈を交えて進めるしかありません。他方、芸術のヴィーナス(女神)とアポロン(男神)の表現とか、情欲を含む視線を相手に向けた際の男女の非対称性とか、そういう具体的な分析はたしかに興味深いものがあります。この性愛論と「歴史の中での罪の増大」という第2章本来のテーマとの総括まで、次回で扱えればいいかなと思います。【キルケゴールのテキストは下記より】 https://teol.ku.dk/skc/sks/