ストーカー解禁文

ストーカー解禁文

『ストーカー』 解禁文この世界では、愛こそが生をつなぐ。愛があれば老いは遠のく。それが、この社会の規範だった。ニュースが告げる。「会社員の女性がストーカー被害を訴え、男は“人を愛して何が悪い”と供述しています」ありふれた報道のひとつ。けれど、その言葉の断片が耳の奥で反響した。 人を愛して、何が悪い。思わず笑ってしまう。その叫びは滑稽で、同時に痛いほど真実だった。愛が善であり、幸福の証であり、命をつなぐ行為であるなら、なぜ、彼だけが罪になるのだろう。腰を掛けたソファがアホらしいと軋む。 俺も少しだけわかる。誰かを愛したいという衝動が、いつの間にか“義務”のように変わっていたことを。愛されたい。 ただその一心が、ある日、社会の定義からはみ出していく。愛の欠片が許されぬほど、世界は“正しさ”を求めすぎている。愛を肯定するこの世界は愛の全てを肯定できないらしい。愛とはいったい、どこまでが正しくて、どこからが狂気なのだろう。愛は、確かに病ではない。けれど、治らないものだ。ストーカー解禁文 https://acrobat.adobe.com/id/urn:aaid:sc:AP:e6c05917-bdeb-4396-8b7d-3e6bb0e3841c

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