ニーチェに関するシリーズ講座第8回。前回まででニーチェの同情批判を見て、ある程度総括もでしたのですが、『善悪の彼岸』からもう少し関連する論点を見た上で、「永劫回帰」論に移りました。以前に読んだキルケゴール『不安の概念』の「運命」論や現代フランスのメイヤスー『有限性の後で』などにも絡めて、そうでなければならない究極理由がないという意味では「偶然」であり、「あるものはあるようにしかあり得ない」という意味では「必然」である、というこの事態を論じました。最後に、「そもそも永劫回帰の無意味さに耐えるのが超人なのか?」というかなり微妙な点に関わる問題提起をして終わります。専門的なテキスト読解の難しさ・微妙さを感じていただければ幸いです。