孤独吐本アルバム付属情報

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【断章十】 「愛情供給制度」が施行されてから二百年が過ぎた。老化は抑制され、死は例外的な現象となった。人々は恒常的な生命を得たが、その代償として、“心”の所在を見失った。 制度下における「心」は、測定不能な要素として長らく議論の対象となってきた。脳波、遺伝子、感情記録、夢。いずれも“心の痕跡”ではあったが、“心そのもの”には届かなかった。やがて、心を語る行為そのものが、非効率で非生産的なものとして排除されていった。 「愛は供給されるものであり、感じるものではない」という定義が、社会全域に浸透し、自発的な情動の発露は“異常発火”として 矯正対象に分類された。 しかし、それでもなお、愛の循環から逸れた者たちがいた。 彼らは供給網を離脱し、登録情報から消え、都市の周縁で“静かに息をしている”と報告されている。彼らが生きているのか、あるいは、すでに別の形へと移行したのかは確認されていない。 彼らを探しに行こうとする者もいない。 ただ、ときおり通信網の深層で、名義不明の音声ログが記録されるという。 ・・-・ ・-・ ・ ・ 「どうすればいい。心の在り処を教えてください。……僕らが、自身が、心なんだよ。」 ・・-・ ・-・ ・ ・ 記録の発信源は特定されていない。彼らがどこにいるのかも、まだ、誰も知らない。 付属情報 https://acrobat.adobe.com/id/urn:aaid:sc:AP:4937498b-0166-5dce-8216-62102655a145

http://www.nicovideo.jp/watch/sm45771759