20世紀のフランス現象学を代表する哲学者の一人、ミシェル・アンリ(Michel Henry, 1922-2002)の晩年の著作『受肉 Incarnation』を読んでいきます。§37だけで9ページありますが、前回と今回を合わせてようやく3ページくらい進んだ程度です。アンリの著作は繰り返しも多く、見慣れない、難しい語彙はあまり多くないのですが、その用語のアンリならではの用法について説明しているとやはり手間がかかります。内容的にはキルケゴール『不安の概念』の「無垢は無知である」という記述を一種の「現象学的還元」として読む、という独自の解釈ですが、意外と優れた洞察を含む読みではないかと思います。『不安の概念』原文の講読は下記のシリーズ動画にて。 https://www.nicovideo.jp/series/530907?ref=garage_share_other