――喜びと悲しみのあいだに咲く花屋――花屋「ゴーストフラワー」12月24日。街は浮かれてる。恋人だの家族だの、ケーキだのチキンだの。でも花屋にとっては、クリスマスは地味に忙しい日だ。うち「ゴーストフラワー」も例外じゃない。プレゼント用の花束、パーティ会場の装飾、墓前に飾る花。——そう、意外と多いのが“墓前”のほう。「クリスマスだから、父にも花を」そんな注文が昼からずっと続いて、気づけば夜になっていた。閉店時間を過ぎても、カウンターの電話が鳴る。もう無視しようかと思ったが、なぜか取ってしまうのが性分だ…