遠くで踏切が鳴る理由もない午後誰のものでもない記憶がひとつ揺れた白い線の上を少しはみ出しながら何かを落としたまま歩いてきた気がした触れないままの淡い色がほどけていく言葉にならない予感を抱いて花びらの影がゆっくり揺れている置いてきたものが少しだけ笑う遠回りばかりでも間違いじゃない気がしたほどけていく季節の向こうへ歩いてく夜の改札口で少し立ち止まった理由なんてないのに戻れない気がした閉まりかけのドアに指を触れたまま音だけ遠ざかって風が残ったほどけかけたままの時間だけ増えていく触れないままでも消えないままでまだ冷たい風が指先に残ってるあの日の続きを探しているみたいで失くしたものさえうまく言えないままそれでもまだ生きていたかった花びらの影がゆっくり揺れている置いてきたものが少しだけ笑う遠回りばかりでも間違いじゃない気がしたほどけていく季節の先をまだ歩いてる