【イラストや音源のダウンロードはこちら】 https://lit.link/canonmusic2024 【ストーリー】琥珀色のバラード 琥珀色の光が差し込む放課後の音楽室。ノゾミちゃんとの、二人きりの練習風景です。 「準備はいい?」 ピアノの前に座ったノゾミちゃんが、鍵盤に指を置いたまま僕を振り返ります。 「もちろん。この曲、『琥珀色のバラード』にぴったりの時間帯だね」 僕がバイオリンを肩に構えると、彼女は嬉しそうに目を細めました。 「ふふ、でしょ? この夕陽の中で、あなたと演奏したかったの」 彼女の指先が静かに最初の音を刻み始めます。それに合わせ、僕もゆっくりと弓を引きました。 ピアノの温かい低音に、バイオリンの切ない旋律が重なり、黄金色の空間に溶けていきます。 「……ねえ、今のフレーズ。すごく心に響いた」 演奏の合間、彼女が鍵盤を見つめたまま呟きます。 「ノゾミちゃんのピアノが、僕の音を導いてくれてるんだよ」 「もう、お世辞なんだから。……でも、このまま光が消えるまで、ずっと弾いていたいな」 二人の音色は、窓の外に広がる夕焼け空へとどこまでも高く響いていきました。