そして裕子とお兄ちゃんは総司令部への報告にかこつけて、ハネムーンを地球で過ごすことにしました。「折角地球に帰って来たんだから出来るだけ羽を伸ばしていこう。」なんてお兄ちゃん大佐が言ったの。普段くそ真面目な彼がたまにはいいこと言うのね。「この大宇宙は凍り付いた沈黙の世界の様に見えるけれど、想像を絶するダイナミックな世界なんだ。いつ何が起こるか分からないし、起こっても不思議じゃないほど不安定な世界なんだ。だからいつ緊急招集が掛かるか分からない。休める時にはしっかり休もう。」 ということで、ペアサイクルを借りてロングビーチをとことん走ることにしたわ。ペアサイクルって恋人同士とか親子が愛用するから、前のサドルが高く、後ろが低くなってるのね。だから、裕子が前に乗ってお兄ちゃんが後ろに乗ったらちょうどいいかもね。 「こら、また自分の長い脚をひけらかす。」 「だって逆は到底無理でしょ。ほら後ろのサドルだってお兄ちゃんは脚が地面に着かないじゃないの。」 「ぎゃふん」